コラム

イラスト:鈴木ハルナ


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PostHeaderIcon 相談員コラム…必ず来る未来「地震とインフレ」①

 熊本の大地震が未だ収まらず、ハラハラしながらテレビを見ている。大きな災害ほど情報が断片的で、被害の全容が分からない。それにしても活断層が60㎝も動いて、震源が南下しているというのに、強引に再稼働させたばかりの川内原発を「止める理由がない」(菅官房長官)とか「規制委員会が安全といっている」(安倍首相)と絶対止めない姿勢の政府に怒り心頭だ。

 誰が見たって危ない! 蜘蛛の巣のような原発内部の配管が地震で裁断されたら九州はえらいことになってしまう。これを安全と言い張る人の神経がまったくわからない。100歩譲って、もし必要なものであっても今は止めるべきだろう。管元首相の評判は世間的にはあまり芳しくないが、東日本大震災後に浜岡原発を止めさせたのは大英断だったと今さらながら思う。参院選が近いが、これで原発の是非が争点に急浮上するだろう。自民や公明は今さら方向転換しないだろうから、「原発を止める」一点で野党が一本化して欲しいと願うばかりだ。

 さて、FPは良く未来を聞かれる。「株は上がりますか」とか「金利は今後どう変動しますか」とかだ。ハッキリ言って経済予測は私にもよく分からない。経済を予測するなんてノーベル賞級経済学者でも外すのに、断言するのはほとんど占い師だ。

 しかし、私がたぶん来るだろう、もし来たら大変な事になると常々考えている未来が二つある。それが「地震とインフレ」だ。それも南海地震、東南海地震、東海地震の3つが連動した「大地震」。そしてインフレも日銀のめざす2%なんてレベルを超えて暴走する「ハイパーインフレ」になると思っている。

 大地震もハイパーインフレも、もし来たら個人にとっては一大事。大地震は大事な命や住む場所、仕事を一瞬に押しつぶす。ハイパーインフレも物価上昇と一緒に給与も上がる現役世代はまだしも、年金生活者は物価上昇について行けなくなり、明日の食べ物にも事欠くようになるだろう。

 考えたくない未来なので、出来れば私が生きている内には来て欲しくなし「本当に長野は心配性だね」と笑い話ですめば、それに超したことはない。しかし、どう考えても地震は数十年、インフレは数年後に来てもおかしくない状況だ。

 未だ炉心に手もつけられない福島原発大震災を経験したのに、今度の大地震で「日本の原発は世界一厳しい基準に対応しているから安全」と寝ぼけたことをいう政府。「日本の国債は国内で買われているから、ハイパーインフレは絶対おこらない」といいきる権威ある経済の専門家。楽観論にすがりたくなる気分もわからないではないが、いざというとき国も専門家の誰も、私たちの命や財産を守ってくれない。それを守れるのは自分しかいない。

 だから私たちは「備える」しかないのだ。ただ、あまり大上段に構えると続かないので「来なけりゃラッキー」ぐらいに考えて、淡々と大地震とハイパーインフレにそなえよう。

 実は今回のコラムは別の事を書こうと思っていた。前々回に書いた「プラチナ」の反響がとてもいいので続きを書こうか、両親がなくなりリアル相続の真っ只中なのでそれを書こうか、日生が日本で初めて「トンチン保険」と出したのでそれを取り上げようか、と考えていたのだが、熊本の地震で急遽変更し持論を書くことにした。次回は、なんで地震とインフレが来ると思うに至ったかという理由と、個人が出来る「備え」、特に地震とインフレに耐えられる資産のポートフォリオについて書いてみたい。

※前の記事は左の「相談員のコラム」で読めます。