コラム

イラスト:鈴木ハルナ


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PostHeaderIcon 相談員コラム…必ず来る未来「地震とインフレ」②


 まずは地震の話から。熊本地震は未だに揺れ続けている。阪神大震災から20
年、東日本大震災から5年、そして今回、いよいよ日本列島が地震の活動期に入った感じがする。まるでプレートや断層の「ひずみ」がきしむ音が聞こえるようだ。

 私の住む東京は、30年間に70%の確率で「首都直下型地震」が来ると言われている。確率を言われると、何となく自分に有利に考えがちで、地震の来ない方の30%、もしくは生きているうちには来ないと思いたくなる。でも、東日本大震災を体験してからは、そんな楽観は消え去り「必ず大地震に遭遇する」という前提で暮らしている。だから毎日のように流れる熊本地震のテロップを見ていると、被災者の皆さんは明日の私だと思うのだ。 

  地震の備えというとまず命を守る「防災」だが、私ごときが講釈するより「東京防災」(昨年、都民に配られた緊急時対応の本。他県の人も本屋さんやネットで買えるようだ。)という冊子がとてもいいのでお勧めする。また、FPの視点での備えとしては、東日本大震災直後に当コラムで書いた「災害とお金」(2011331日)をお読みいただきたい。緊急時の対応は当時とあまり変わっていない。

 もし地震が来ても運良く命が守れたとしたら、その後の生活の再建で必要なのは何と言っても「財産」だ。もちろん、国や自治体からの支援(公助)、義援金やボランティアなどの協助はあるが、生活を取り戻す原動力はやっぱり自分自身の財産だ。別にお金持ちだけが助かるという話ではない。財産の中身、そしてバランスが大事なのだ。

 大昔から財産は「お金 土地 仕事」に分けて持てと言われる。具体的にはお金は金融資産、土地は住まい、仕事は生産財(農家なら田畑、漁業なら船や漁具、自営業なら仕事場や設備など)、勤め人なら資格やスキルだ。一つを失っても別の2つがあれば生きていけるという知恵だ。不運にしてお金を失っても、家と仕事があれば又貯められる。もし、仕事を失っても家と蓄えがあれば次の仕事を見つけるまで凌げる。また家を失っても、お金と仕事があれば再建できる。いろんな「万が一」に今なら「保険」で備えることも可能だが、ベースとして財産をバランス良く持つという知恵は今でもとっても有効だ。

 この3つの財産の中で地震が一番ダメージを与えるのが住まいだ。次が仕事。最悪、家も仕事も一瞬にして失ってしまう。そして地震が来ても無くならず再建にとって一番必要なのがお金=金融資産である。ただ「やっぱりお金(預金や現金)か」と思うのは早計で、次回ご紹介する「もうひとつの未来 たぶん来るだろうインフレ」にこのお金はめっぽう弱いのである。だから、財産の持ち方(ポートフォリオ)という考え方が必要になる。次回は「ハイパーインフレ」の話です。


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