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問題は高齢者になってからの住宅です。まず「賃貸」ですが、以前は年金生活、一人暮らし、保証人が
いないとなると不動産屋さんが紹介をしなかったり、更新を拒んだりして社会問題となりました。
行政も高齢者居住安定確保法にもとづき高齢者専用賃貸住宅などの支援を行うようになりましたが、
まだまだすんなりと高齢者は民間のアパートは借りられません。
また、すでに賃貸に住んでいる場合も、年金生活に入ると家賃が重くのしかかります。
例えば給与が25万円の人が年金生活になり12万円となった場合、5万円の家賃を払うと生活レベルを
ぐん下げないと暮らしていけなくなります。追い出しの不安もあり、安心して住み続けられる状況にはありません。
UR賃貸住宅などでは友人などの家族以外の人と同居できるサービスも始まっています。
人と一緒に住むことで賃料を軽減する高齢者も今後増えるのではないでしょうか。
では、「持ち家」の場合はどうでしょう。退職金でローンの残債を払い、やっと自分の家になったものの
安心の「終の棲家」というわけにはいかないようです。その頃には家はぼろぼろ、リフォームで500万から
1000万円かかれば持ち金はなくなり、新たな改築ローンを借りなくてはいけないかもしれません。
固定資産税や家の管理費も馬鹿にならないし、もし、介護のため施設に入るときは空家となってしまいます。
そうなると持ち家は重荷でしかありません。

もうすでに日本では、住宅が世帯数を上回っています。
農村の廃屋だけでなく、シャッターの閉まった商店、郊外の一戸建て、東京でも成城学園前など
高級住宅街のなかにも空屋は目立つようになっています。施設入居や相続など様々な理由で
住まなくなった家です。防犯上、良くないだけでなく、もったいないと思います。
すでに(財)住みかえ・移住支援機構などの取り組みが始まっていますが、官民あげて良質な中古住宅市場や
広い賃貸住宅市場の育成に取り組むべきです。
例えば、郊外の中古一戸建てが2000万円台で買えれば、子育て世代の負担はぐっと軽減されます。
売る側の高齢者ももう通勤や教育という制限がないので、好きな場所、便利な所へ住みかえができます。

誰でもいつか仕事ができなくなるし、長い短いはあるにせよ最後は人の世話にならざるを得ません。
でも老後と言っても、仕事をリタイアしてから、本当に人の手を借りなくてはいけなくなるまで実に
長い時間があります。60~85歳としても25年。家にいる時間の多くなるこの間をどこにどうして暮らすかは
楽しい生活になるか不満だらけの生活にかの分かれ道。そこで大事なのが「住み替え力」です。
家に生活を合わせると不便になりがちです。住み替えの経験が豊富にあって、
不動産の貸し借り、売買に強ければ、老後の選択肢の幅がぐっと増えます。